なんでもない

特に用はないけど、と言ってスリマのかざまくんから電話があった。
ライブが終ってなんかそういうタイミングだったみたい。
それは本当になんでもなかったのけれど、
こういう趣旨で人と電話で話をすることって
前がいつだったか思い出せないくらいは前のことのように感じる。


どうしてるかなって気になって。
僕もそうやって思う人はたくさんいる。
いや、いた、のほうが正しいのかもしれない。


でも、電話についてあまり得意ではないほうと思う。
はなしをするのは嫌いじゃないけれど、
用件がないと自分からの発信がなかなか怖くて出来ない。
一人一人に流れるそれぞれの時間に干渉することに関して
自分自身のこの存在がその対価となりうるか。


だから、そもそもそれを是としていないのだと思いたい。
それを必要としていないからだとは思いたくない。


シンプルに生きたい。あれこれ考えず
とりあえず楽しそうなほうへ。幸せそうなほうへ。


笑っていたいし、笑ってもらえるのがいい。

あっても別に邪魔ではないけど、なければ無くて問題ない。

福岡での生活が三ヵ月半。
生活には慣れて、バイクでよく走ったから土地勘も大分ついた。
それでもなにか足りないっておもうのは、
必要としているものがあるからなのだとおもう。


音楽を通して歌うことは、僕個人の、その何十倍もの力で
たくさんの人たちを繋いでくれて、結んでくれた。
だからそれは逆に、その何十倍もの力で、たくさんの人たちに
必要ないって判断されるってことだった。忘れられるってことだった。


こうやって考え始めると、
出会えて、しっかりといまも想ってくれる人たちにも
忘れられてしまうんじゃないかって怖くなる。


バンドをはじめてから、ライブ予定がなくなるのが怖かった。
多分そういう理由だったんだろうな。
止まったら、見えなくなって忘れられてしまうって。


また会いたい人、たくさんいるし、
また歌ってるの見て欲しいっておもう。
いまはまだちょっと動けていないけれど、
まだ終ってしまったわけではなくって。


場所があれば歌える。必要としてもらえる場所。


僕も僕で、ただ会いたいからってだけじゃなくて、
ちゃんと会いに行く理由つくって
また歌いに行くので、きっと待ってて欲しい。


見えなくたって見つめることはつづけなくては。

一石を投じる

風がだんだん涼しくなってきて、また冬へ向かうこの感覚。

冬へ向かうイメージは上り下りで言ったら下り。
多分みんな大体そうだと思う。
単純にこれは気温の高低来ているのだとは思うけれど、
高いほうへ登った方が気温は下がるのに、変だなー。


しばらくソロでのライブ活動が続きます。
バンドはまだ予定が無いですが、決まったらすぐお知らせしますね。
相補的なものだと思う。
バンドでしか出来ないこと、ソロでしか出来ないこと。
両方あって続けられてるのだと思うから。


九州生活の近況報告としては、ちゃんぽんにはまりました。
とんこつラーメンは正直あまり健康的ではないですが、
これは万能食ですよ。肉も野菜も全部入っていて無敵です。
替え玉にとんこつラーメンの細麺をリクエストしたら
不思議な顔をされました。多分来年当たり流行ってるから。それ、俺発信。
みてろー。


今年もあと三ヶ月って考えると早すぎて驚くばかりだけれど
やれること精一杯やろうと、今日こうやって記すことで
昨日の自分が、明日の自分の背中を押すのです。

意味があることを願いました。

一人、旅先でのライブ、京都と大阪で歌ってきました。
純粋に歌うことに向き合って歌えた気がする。
言葉の息遣い、そこからにじむ色と温度とか。
出会えた人たちと、繋がっていてくれる人たちに感謝です。
またきっとうたいにゆきたい。


ここは時間の流れがゆっくりしていていいなと思う。
ツイッターとか見ているとやっぱり何か狂ってしまう。
ツイッターとかいうよりむしろツイスターだと思うもんな。
情報の波の中で必死でもがいて、なんとか自分が存在しなくては、
という強迫観念に駆られて、結果自分で自分を窒息させてる気がする。


大丈夫、なにも変わらない。
ちょっと深呼吸して、本当の焦点はずっとむこうだから、きっと。


時間の袋小路

京都ナノ近くの神社で、無人のお祭り。
元々のお祭りのイメージは人たちの生命力のうねりだから、
ここだけなんだか時間が止まっているみたい。
時々通り過ぎる人が近づいては、離れて。

博多の砂になりました。

というわけで、7月から福岡県での生活を始めました。
最寄り駅が香椎線というローカル線の沿線で、
都会の喧騒から離れた程よい田舎です。
山が近いから長野暮らししてた頃をちょっと思い出せて嬉しい。


ここ数日の豪雨がすごかったです。今まで経験したことのない雨というのも頷ける。
正確には2年前、東名高速が崩落した日に車で東京に向かってた時を
彷彿とさせるというのが僕にとっては正しいのだけれど。
まだまだ馴染めないままですが、無条件に生活はスタートしてしまったから
ひとつひとつ受け入れてがんばってゆきたいと思っています。


つい一週間前は「世界の砂場から」でライブしたばかりで、
というのが信じられないくらいなのだけれど。
ステージから、まっすぐに僕たちを見てくれる人たちがたくさんいて、
きらきらした目で見つめてくれていて、本当に幸せな時間でした。
極めて不自由な状況だったけれど、無事に迎えられてよかった。
みんなへ、本当にありがとう。


新しいCD「ひとりきりでうたううた」を
手元に届けられた人たちへ。今回どうでしょうか。
前回みたいな製作環境では出来なかったし、ジャケットも一枚ずつ手折り。
文字通りの自主制作CDだけれど、いままでで一番愛着もって
聴いてもらえる音になった気がしていて。今、一番聴いてほしい音。
だから本当に大切に思っています。
みんなにとってもこの気持ちがちょっとでも伝わったら嬉しいです。
そしてこれから聴いてもらえる人たちの手にも、それがきっと広がりますように。


最初、僕の弾き語りの音源を作ろうとしていました。
前作、「旋律」をリリースしてから2年。リリースツアーを終えてそれから、
顕在化した綻びと戦う中、それに対するメンバーそれぞれの捉え方、環境の変化。
正直なところバンドは消滅する寸前だったと思います。


日常の生活の流れの中でめまぐるしく過ごしていると、
自分が砂場というバンドで歌っていることすら曖昧になって。
そんな中で精一杯抗おうとして、ひとつの灯りとして手繰ったのが
「ひとりでうたう」ということ。
それまでバンドで表現することが当たり前と思っていたから
音数、音圧が減ることに抵抗があったのをよく憶えてます。
だけどそれを後押ししてくれた人たちがいて、
次第に受け入れることが出来るようになって、
バンドにはない強さがあることに気づいて、
その魅力を感じることが出来るようになった。
それが原動力になって、止まってたバンド活動を
もう一度何とかしようって思えたから、なんだか不思議ながら、
こうやって「循環」を感じられたのが嬉しかったのも憶えてます。


ということもあって、最初はバンドでの音源は入らない予定でした。
アコースティック音源のレコーディングが進む最中で急遽決まったから、
文字通り滑り込みで。集まったのも8ヶ月ぶりで即録音。
だから、最後にボーナストラックとしてつけようと思ってたのだけど、
録音してみたら、やっぱり最後じゃだめだなって(笑)
それくらい自分にとって存在感のある音源だった。
思うように動けないながらも砂場が砂場としてちゃんと動けた。
何よりもそれが嬉しくてやっぱりそれを活動の原点としたかったから。
曲順も最後の最後に変えました。


ジャケットを作ってくれたのは前回の「旋律」に引き続き
オバタモエさん。こういう右往左往するスケジュールの中
たくさん無理をさせてしまって申し訳なかったのだけど、
本当に素敵なジャケットをつくってくれました。


録音環境については、後半のアコースティック5曲を
里帰りの心太くんが提供してくれました。スタジオじゃなくて、本当に家。
夜な夜な詰め掛けては録音させてもらって無理なスケジュールながら
いつもナチュラルに対応してくれてありがたかったな。


バンド2曲の録音・ミックスは高円寺のソニックバンドスタジオ。
ネットで見つけたスタジオさんだったけれど、すっごく安くやってくれて
簡易レコーディングといいながら、かなり僕らの希望に沿って作ってもらいました。


ゲストミュージシャンは、砂場のはたけやまくんと、里帰りのゆりちゃん、
リトルスクリーミングキャッツのけいこさん。
みんないろいろ忙しい中の合間で手伝ってくれて、
思いのこもった素敵な音を入れてくれました。


アコースティック曲5曲のミックスと、CDのマスタリングは
Hako's Planetという名古屋北区のスタジオさん。
この過程については本当にもう時間がなくて、
けいこさんの紹介で、お任せでやってもらったのだけれど
その中で絶妙に成分調整してもらえました。




今回のCDについては流通を通していないし、
ライブ活動もあまり活発には出来ていない中で、
なかなか広くいろんな人に伝えるのが難しいという現状ではあります。
だけど、それを覆してでも伝わってほしいという想いはあります。
僕たちは出来る限り、「伝えるため」の活動を続けたい。
だから、みんなもよかったらぜひ力を貸してください。
手に取ってくれた人たちからじわりと滲んで広がってゆきますよう。


本当に、ありがとう。

2nd mini albumについて

7月1日、砂場として3枚目のCD「ひとりきりでうたううた」をリリースします。
前作の「旋律」から約2年。
経った時間の分だけ確実に、僕たちも周りも進んでいて。
そんな中でいろんなことが刻まれて、忘れられて。
それも全部含めて、これは僕たちのそれから。


今回は里帰りのしんちゃんの自宅を借りて録音したいわゆる宅録作品。
僕のアコースティックギターとうたを中心にして
今回特別のサポートメンバーによるコーラス、
エレキギターや鍵盤の音を鏤めています。
手作り感たっぷりの優しさみたいなのがつたわったら嬉しい。
最後の2曲は、スタジオレコーディングで
砂場の本来のバンドサウンドもばっちり詰め込んでます。


この音源、僕が今月末で博多に引っ越してしまうこともあって、
ここでどうしてもつくっておきたかった。ぜひ聴いて下さい。
このうた、出会えてよかったと思ってもらえますように。
そして、ずっとこの音楽が側にありますように。

砂場 2nd mini album「ひとりきりでうたううた」
1.Open D
2.ひとりきりでうたううた
3.ナナイロ
4.繋ぎ目
5.夜汽車

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6.いらないさがし
7.ひとりきりでうたううた

CD 7曲入り 1000円(税込)

ライブ会場(特典つき?)と郵送での販売を予定しています。