大事MANブラザーズバンド

というバンドについて語ろう。
どういう経緯だったか忘れたが、(忘れてしまうってこういうことだなあと今更思った)
大事MANブラザーズバンドというバンドに出会った。


一般的に知られているのは「それが大事」という曲で、
シンプルなメッセージと、キャッチーなメロディが大ヒットを呼んだ。
しかしながら、後半はサビが異常なまでに繰り返されるという暴力的な展開からか、
数年後、やたらと中古CD屋でそのタイトルを目にしてしまう。
さらに次にでたシングル曲「うたをうたおう」はクレヨンしんちゃん
主題歌にとり上げられるも、これもまたサビが異常なまでに繰り返されるという、
再び暴力的な展開で、彼らはだんだんとヒットチャートからは遠ざかってしまった。
以上が、簡単ながら僕の見つめた彼らのクロニクルとなる。


ここからは、誰も知らない、大事MANブラザーズバンド草加のサザンといわしめた彼ら。
AMの文化放送オールナイトニッポンの裏番組的に2時間ラジオをやっていた。
僕はと言えば新潟の片田舎で、電波もろくに入らない番組にかじりついていた少年時代。
(雑音に混じって聞こえてくるのはいつだって、エキゾチックな言語の会話講座だった)
思い出せばほろ苦さだけが溢れてくる。
でも、敢えて言おう。


僕は、彼らのディスコグラフィーを極めた男だ。


Debut Album 大事な気持
2nd Album これも大事
3rd Album 夏を待つ理由
4th Album 虹のわたり方
Best Album FOR THE KIDS
5th Album きれいな花を咲かせましょう
Special Album Theatrical Songs
6th Album SOS BATSU


ちょっと調べものをしてしまったが、彼らはこれだけのアルバムを出している。
これを誰かに話すたびに、僕はちょっとだけ芯のない優越感に浸ることが出来る。


実は、大学進学が決まったときに、僕は彼らのCDを売ってしまった。
それからしばらく、その中古CD屋は大事MANブラザーズバンドをコンプリートする
数少ない店舗となったことは言うまでもない。
前日、夜なべをして作ったベストテープ(マイベストアルバム大巨編90分)も
WOWOWの無料放送でやっていたライブビデオも
今や何処かに行ってしまったが、数年前に引っ張り出して聴いた時、
校庭に埋めたタイムカプセルを空けたような、
何とも言えないほろ苦さが漂ったのを憶えている。


正直、今の僕の音楽性はあのときとは大分違った方向を向いてしまったけれど、
今だから、ちょっとだけ聴いてみてもいいなあとも思うのである。
ボーカルの立川氏は、今も活動を続けているらしい。
これも少し前に発見して、大人げなくも興奮を憶えてしまったのだ。
行ってみることは、別にオススメはしないが、紹介する。
大事マン公式サイト
T.T Orchestraというバンドらしい。ズージャな感じらしい。孤高感は、漂っている。
僕は今もときどき、思い出したように彼らを想う。
SOS BATSU