とっておきの

jubileeshoes2005-09-21

口伝の居酒屋「常田」については、過去にも数度触れたことがあるけれど。
この間の週末、久しぶりに行って参りました。
高齢のおじいちゃん一人で切り盛りするジャパニーズスタイルバー。
看板があの日あの時あの場所に出されているのが目に入って安堵する。


のれんをくぐると、とびきりの笑顔で迎えてくれた。
発話に対する吐息の量が更に増したしゃがれ声に、苦笑にも似たくすぐったさを感じて席に着く。
まずは定番で、ビールをオーダーするも
何をつまもうか、と思案しているその間にあれよあれよと品物が出てくる。
えだまめ、トントロステーキ切り身、いかのさしみ、ホルモン炒め・・
こちらの付け入る隙を与えない、かと思いきや意外にも心中を察した品々に感服する。


仕上げはおかあさん。
僕はとどめとばかりに、秘伝焼き魚「さば」を頼む。
おろしのたっぷりのったさばを口に運び、ビールを飲む。
この瞬間、前回と今回の点と点が、結びつこうとしてその距離を確かめ合う。
そんな感覚が、なんとも味わい深いのでした。
相変わらずの不明瞭会計にはおそれを抱きつつも、
それが不要だったことを物語るお代が告げられると、
また来ますと言って、お店を後にする。


とりあえず、じわりと人から人へ伝わり続けると良いなと思う。
今回初めて定休日を聞いた。日曜日らしい。憶えておこう。