ステージ

気を抜いたらすぐに見失ってしまうし、
探しだすだけで精一杯。
でも、まだここにあると信じてる。


うたうことと、そこで表現すること。


思っていたとおりだったのだけれど、そこから離れるのは、簡単だった。
ぱっと手を離すだけで、零れ落ちるみたいに吸い込まれて。

でも、思っていた以上、そこに戻ることの大変さ。
軸を失って、驚くほどに忙しなく渦巻く日常のサイクルに飲み込まれて。


自分で決めた枷は、「もう一度歌うに値する」ということだったから
もともと値しないと判断してしまった自分が、それを決めるのは結構難しくて。
この一年を振り返ってもいろいろなことが重なったから、
もう、このまま戻らないのが自然な気がしていたりして。


きれいに消しゴムかけて消えてしまえたら、なんて本気でずうっと思ってた。
死ぬのは怖いし、それをさせないように人間ってうまくできてるから
ただ漠然と消えることだけ空想するくらいなのだけれど。



待っていてくれる人がいるというのが、ただ一点の救い。
指折り数えて顔が浮かぶ人たちに、ちゃんとまた会いたい。
ぼくの「うたう」が、届いて笑ってくれたらいい。



価値とかないままなのかもしれないし、
記憶の片隅からも消えてしまって必要ないのかもしれない。
でも今、新しい曲を作っていて、これがもし響いたら、届いたら
またみんなに会いにいける気がする。



<お知らせ>
バンド再開の目処はまだ先になりそうですが、
ソロにてライブを再開します。
最初のライブは、2月19日の日曜日、鶴舞のKDハポンにて。
ギターで砂場のはたけやまくんと、鍵盤にて
little screaming catsのけいこさんが参加してくれます。
去年、八月にオズニッキ企画で初めてこの編成で出させてもらって、
それで今回声をかけてくれたハポンのモモジさん、この機会をありがとうございます。
見にきてくれる方、見守ってくれる方もありがとう。楽しんで、精一杯歌います!