ロストバランス

世界は自分を中心に回っているなんて、
そんなことを言えるほどの自信はないけれど。


自分の視点は確実に目の前しか映せなくて
ぐるぐると回っているのだから仕方ない。


眼が回りそうになるから その中心でうずくまって
降ってくるいろんなものから眼を背けてみる。


夜の水銀灯に引き寄せられる夏の虫みたいだ。
音楽だけが頬に赤みを差す日々。
光差す昼間も、そんなことばかり考えては、
そんな途切れ途切れの衝動と現実の境目で
また夜が来るのをただじっと待ってる。