虚構の世界。


紡げば紡ぐほど真実のない言葉が絡まり続けて
自らを雁字搦めに縛りつける


どおん、どおんと音がする、
ふと目をやると窓の外に大輪の花火。
今年も夏がきた。何度も言い聞かせるのだけれど
蒸し暑い夏の温度も、陽の光も
身体の表面を焦がすだけで
自分自身を構成する芯まで届かない。