太陽と月のお話

思えば、たくさん泣いた月だった。
生と死、静と動、明と暗に、欲する想いと望む心。


一度に相対する言葉、頭の中をめぐりすぎて
そのどこにも存在しない自分自身を突きつけて。

そう、すこしだけわざとやっていたのかも。
そこ、踏み込んだら踏み外すのわかってて。


どこにいるのかいつだってわからなくなるから
照らされて映る影がただひとつの道標。