2008-11-17 海月の空 薄笑いを浮かべたら 空はまたゆがんでみせた 薄明かりを頼って おぼろげな記憶を辿る 夜明けの町を切り取って 君に見せてあげたいな 窓枠に惑わされ 世界をその手に収めて 繰り返す毎日に 身体を預けそうになる 空気の抜けた風船は 電線にぶら下がって 揺れていた 何か伝えようと 触れないで 水面に写す 瞳の奥を かき乱さぬように 海月のように漂って 視界を覆い隠してしまう前に